こんにちは。中村です。
最近は多くの方がオンラインを使った情報発信に慣れてきたおかげか、ライブ配信をやりたいという需要が増えてきたな。と肌で感じることが多いです。
もともと仕事柄講師業の方のサポートをすることが多いのですが、先日もリアルのセミナーのライブ配信をお手伝いしてきたばかり。これもコロナショックによるニーズの変化なのかもしれません。
ということで今回の記事では、オンラインをもっとうまく活用して多くの人に伝えたい。ライブ配信、動画配信をビジネスに活用したい。という方のために、セミナーをライブ配信するメリット・デメリットについて考えてみました。
この記事が参考になれば幸いです。
中村のライブ配信実績
ライブ配信が面白い・・・!と思い始めたのが、確か2017年頃。視聴者とコミュニケーションをリアルタイムで行いながら、自分の伝えたいことをお話しする・・・。お互い、素に近いやり取りができることにワクワクしたことを思い出します。
なかなか遠くに出かけられない分、価値観が合う方とお話をしたり、興味関心の強い分野のことについて学ぶのには、うってつけのツールだと思います。
先日もリアルのセミナーのライブ配信をお手伝いしてきたばかりなのですが、
他にも、自身で対談型のライブ配信を企画したり
過去には日本と海外を繋ぐオンラインのイベント配信のお手伝いをしたことも。
ここで改めて、ビジネス的な面でリアルのセミナーをライブ配信するメリット・デメリットについて考えてみたいと思います。
リアルのセミナーをライブ配信するメリット
1.何倍もの人に届けられる
「ライブ配信をやっても、誰も見てくれないかもしれないから・・・」と、よく心配の声をいただくことが多いのですが、実際にやった経験からお話すると、
中村の集客力レベルで→リアルのセミナー・勉強会に集客をして数名(10名未満)だったのが、オンラインだと数十名の方が普通に視聴してくれる。
集客力のある先生だと→リアルのセミナーで数十名(≒会場のキャパシティ)だったのが、オンラインだと数百名に。ということもしばしば起こります。
発信して多くの人に届けることが生命線の一つである講師業の方にとって、「1回のイベントの手間でいつもの何倍もの人に届く」というのはこれだけでもかなりのメリットなのではないかと思います。
2.売上がその分増加する
これも上記と関連が強いのですが、参加者・視聴者が多いということは、それだけ購入者が増えることに直結します。
仮に単価5000円のセミナーを開催するとして、会場参加10名で5万円。オンライン参加30名で15万円です。その差はなんと3倍。
実際にはエンゲージメントの高いリスト数にかなり大きく依存するため、こんなに都合よくはいきませんが、ここ数年様々な現場に携わる中で、有料のオンラインセミナーに何百人もの方が見に来る。という現象を普通に目にしています。
特に、
- 見込み顧客に「講師」「先生」として認知されている
- 講師自身がセミナー慣れしている
- メルマガ読者も千名以上いる
これらに該当する方は、かなりのチャンスがまだまだ眠っているのではないか?と感じています。
3.そのままオンラインコンテンツとして2次利用できる
リアルのセミナーの様子をライブ配信できた。ということは、その動画データがそのまま使えるということです。
データをダウンロードして、ダイジェスト版を作成して㏚に使ったり、章ごとに分割してオンラインコンテンツとして販売することも夢ではありません。
リアル+ライブ配信+録画の再利用と、一石三鳥の活用ができます。これは特に、講師業の方と非常に相性が良いと言えます。
リアルのセミナーをライブ配信するデメリット
一方、現実的な面としてデメリットについても触れておきたいと思います。
運営がとても複雑になる
まず一番大きなネックがこちら。
そもそもライブ配信自体が複雑な仕組みのためで「カメラで録画すればいい」というわけではなく、
- 安定した通信環境をどうするか
- 視聴者にストレスを感じさせない画質・音質はどうしたら良いか
- リアルの会場に気を配りながら、オンラインの相手側にも楽しんでもらうには?
・・・と、リアルのセミナーの時よりも気にしなければいけないことがたくさん出てきます。
また技術的な面で言えば、
回線の速度、機材のトラブルに備えたバックアップ、最悪の場合の代替手段の確保
など、配信の仕組みを理解した上でリスク回避策を2重・3重にかけておく必要があり、ここがなかなかのボトルネックに。
「ライブ配信良いよ」という方が増えてきた一方で、なかなか手を出せない裏側には、メンタル面をクリアにする以外に、技術的な面でクリアしなければいけないことがかなり多いのは事実だと思います。
会場の環境にものすごく左右される
その施設のネットワーク環境にも気を付けないといけません。過去にあったのは
- 有線LANは使えない。無線(wifi)のみで対応してほしい
- 回線が安定している専用回線を有線LANで用意します
など、両極端の対応をそれぞれ別の会場で経験しました。
特に上りの通信速度はライブ配信にとって生命線。具体的にどのぐらいの速度が必要になるかは、配信する動画の解像度にもよりますが、「最低でも上り10-30Mbpsは常時無いと安心できないなぁ・・・」というのが正直なところ。
初めての会場では、回線速度を計測してもらうなどの対応を行ったこともありました。
配信慣れした会場の場合だと、「ライブ配信ですね。分かりました。LANケーブルはこちらに。マイクの端子はキャノンをここに置いておきますね。」
という風に、こちらが感動するような対応をしていただけたケースもあります。
安定した配信をするためにどのぐらいの回線品質が必要で、その上で画質や音質にこだわるために映像や音声をどうするか?というのを把握していると、会場の方との事前の打ち合わせもとてもスムーズです。
配信だけで1名以上のスタッフ確保が必要となる
以上を踏まえると、セミナーをリアルでやりながら、講師のワンオペでライブ配信もしてしまう。というのは相当無理があります。
自宅で、使い慣れた環境から配信をしている方は沢山いますが、セミナー会場を借りて、リアルとオンラインの同時開催となると、かなり難易度が高いのは事実。
私自身も配信を常時モニタリングしながら「カメラ担当・音声担当もそれぞれいてほしいなぁ」と思ったこともしばしばです。
メリットで触れた、売上が増加しそうな分の一部を、配信スタッフを確保する予算に充てるなど柔軟な対応を検討されると良いように思います。
・・・と、いろんな面からメリット・デメリットについて考えてみました。
今後、リアルのセミナーをライブ配信する際の参考にしていただけたら幸いです。